高濃度ビタミンC治療

高濃度ビタミンC点滴は美容に効果がありアンチエイジングとして、また副作用のない体にやさしいがん治療方法として治療に用いられます。

ビタミンCの働き

ビタミンCビタミンCはアスコルビン酸とも言われ、骨や腱などの結合タンパク室であるコラーゲンの生成に必須の化合物です。また毛細血管や歯、軟骨などを正常に保つ働きや、皮膚のメラニン色素の生成を抑え日焼けを防ぐ作用、ストレスやかぜなどに対する抵抗力を高める働き、がんや動脈硬化の予防、老化防止などに有効と言われています。
人はビタミンC合成に必要な酵素がないため、体内でビタミンンCを作りだすことはできません。必要量のすべてを食事などから摂取しなければなりません。成人では1日のビタミンC必要量は100㎎とされています。ビタミンCは水溶性であるため大量に口から摂取してもある一定量以上には吸収されず、尿から排出されてしまうため、体に吸収される量は限られています。
そのため点滴で直接ビタミンCを投与することで血中濃度を高め、高い効果が期待できます。
超高濃度ビタミンC点滴療法はノーベル賞を2回受賞したライナス・ポーリング博士によって発見された治療法です。「超高濃度ビタミンC点滴療法は正常な細胞に影響を与えず、がん細胞だけを殺す、副作用のない治療法だ」ということが米国国立衛生研究所や米国国立がん研究所によって発表されました。その後超高濃度ビタミンC点滴療法のがん治療への有効性を認めた報告が相次ぎ、アメリカやカナダの多くの医師らがこの治療をがん患者さんに行っています。
がん細胞は糖を栄養としますが、構造が類似したビタミンCを積極的に取り込みます。その際、過酸化水素が発生しますが、がん細胞には過酸化水素を除去する酵素がないため死滅します。正常細胞は過酸化水素を分解する酵素をもっているため影響がありません。

ビタミンCの効果

  • メラミンの生成を抑制してシミや色素沈着を薄くする美白効果
  • 肌のはりや弾力のもととなる線維芽細胞の働きを高めはりと弾力を保つ

コラーゲン生成促進作用

  • コラーゲンの合成を助けて皮膚、血管、骨などを強くする
  • にきびやしわなど老化の原因となる活性酸素から肌を守る活性酸素除去作用
  • 皮膚の保湿作用
  • 強力な抗酸化作用
  • リンパ球の働きを高めて免疫力を増強させる
  • 性的な疲労を回復させる
  • 体臭予防
  • 動脈硬化の予防
  • 認知症の予防
  • 老眼や白内障などの進行を抑える

このような方に高濃度ビタミンC点滴療法が適しています

  • しみやくすみが気になる
  • お肌のはりやしわを改善したい
  • 疲れやすい、慢性的に疲れている
  • にきびに悩んでいる
  • かぜを引きやすい
  • 標準的ながん治療が効かない
  • 加齢臭や口臭が気になる
  • 老化や認知症を防いで元気に過ごしたい

高濃度ビタミンC点滴療法はほとんど副作用のない安全な治療です。
しかし治療を受けられない方もいます。

超高濃度ビタミンC点滴療法を受けられない方

  • G6PD欠損症の方
  • 腎不全、透析治療中の方
  • 重度の心不全がある方
  • 妊娠中の方
  • 大量の胸水、腹水が溜まっている方、強いむくみがある方
  • 栄養状態が悪い方

G6PDという赤血球膜の酵素に遺伝的に異常がある(G6PD欠損症)方がおられますが、この方にビタミンCを大量に投与すると赤血球が壊われ(溶血)、重度の貧血にあることがあるため、投与することができません。日本ではG6DP異常症の人は0.1~0.5%程度みられます。当院では高濃度ビタミンC点滴療法を受ける方にはかならずG6PD検査を実施しております。
大量の胸水や腹水、強いむくみがある方は点滴で水分を血管内に投与すると、水分過剰となり病状が悪化することがありため投与できません。

超高濃度ビタミンC点滴の注意点

高濃度ビタミンC点滴を行ったあとの数時間は、簡易血糖測定器で測る血糖値が、実際の血糖値よりも高値となります(見かけ上高いだけです)。自己血糖測定をしてインシュリンの投与量を決めている方はインシュリンの量に注意が必要です。
がんの補助療法の方は主治医の許可が必要です。
ビタミンCのを過剰摂取すると尿路結石になりやすいですが、超高濃度ビタミンC点滴療法では尿路結石が起こりやすいということはありません。

超高濃度ビタミンC療法が適応となる方

  • 標準的がん治療が効かない
  • 標準的がん治療の効果をより確実にしたい
  • 標準的がん治療の副作用を減らしたい
  • 代替療法によるがん治療を行いたい
  • 手術後の再発を予防をしたい
  • 手術までの待機期間中の転移を予防したい
  • 抗がん剤や放射線治療の副作用が強くて続けられない
  • 有効な治療法がない

標準療法とは手術、抗がん剤治療、放射線療法のことです。
高濃度ビタミンC点療法は代替療法です。標準療法が有効ならば標準治療を優先すべきですが、主治医の先生の許可があり可能であれば標準療法との併用をおすすめします。
超高濃度ビタミンC点滴療法は「副作用がない」ことが大きな特徴です。
このため医療機関で一般的に行われている抗がん剤治療との併用が可能で、化学療法による副作用を抑える効果もあります。

超高濃度ビタミンC療法は以下のがんに有効との報告があります

  • 大腸がん
  • 直腸がん
  • 膵臓がん
  • 肺がん
  • 膀胱がん
  • 腎臓がん
  • 前立腺がん
  • 子宮がん
  • 卵巣がん
  • 乳がん
  • 悪性リンパ腫
  • 多発骨髄腫など

治療

点滴美容目的の場合には25~50gを週に1~2回、がん治療の補助療法の方には50~100gを週に2~3回、ビタミンC15gから点滴をはじめ25g、50gと増量していきます。
がん治療をして投与する場合は週に2回の点滴を6カ月間継続し、経過がよければ週1回に変更して6カ月間、つぎは2週間に1回を1年間、さらにその後は月1回投与します。
ビタミンCを12.5g~100gほど点滴してビタミンの血中濃度を3.5~4.0㎎/mlまで上げてがん細胞を叩くという治療法です。この適正なビタミンCの血中濃度を保つために必要な投与量は個人差があります。このためときどきビタミンCの血中濃度を測定しながら患者様にあった量を調整していきます。
ビタミンCのリバウンド現象を予防するため点滴をしない日にはビタミンCを1日4gサプリメントで摂取することを推奨しています。
ビタミンC点滴療法は保険適応がないため、自費診療となります。

料金

料金案内(税別料金)
ビタミンC12.5g点滴(30分) 7700円
ビタミンC25g点滴(30分) 11500円
ビタミンC50g点滴(60分) 19250円
ビタミンC75g点滴(90分) 26950円
ビタミンC100g点滴(120分) 34650円

G6PD検査(初回のみ) 11000円

※高濃度ビタミンCを25g以上を投与する場合には、投与前に1回のみ検査が必要です。
※別途診察料などはかかりません。

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