尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型の感染で生じる疾患です。6型、11型はローリスク型で、ハイリスク型は子宮頚癌の原因となります。ヒトパピローマウイルス(HPV)は性交経験のある女性のうち、60~80%に感染しているという説もあるほどありふれたウイルスです。性行為を活発に行う若い世代に多くみられ、感染した人との膣性交、アナルセックス、スキンシップなどの性行為でうつります。

男性は陰茎亀頭・包茎・外尿道口、男性間性交渉では肛門周囲や肛門内・直腸内、女性は膣口、膣前庭、小陰唇、大陰唇、肛門周囲にイボができます。男性の尿道の内側や陰茎基部(陰毛に隠れて見えない)、女性の膣の内側にできると目立たないため発見が遅れることが多いです。イボは鶏冠状(鳥のトサカ状)、乳頭状、樹枝状、カリフラワー状などさまざまです。イボ以外の自覚症状はありません(痛みやかゆみはないことがほとんどです)。

感染から発症までの潜伏期間が3週間~8ヵ月と長く、すでに感染していてもイボがないことがよくあるため気づかないうちに性行為で感染が広がってしまう危険性があります。またウイルスを保有している人と接触してすぐに診察を受けてもイボを確認できないことがあります。

診断

診断は通常は問診とイボの評価で行いますHIV、梅毒を併発している可能性があるのでこれらの検査が必要です。

治療

治療には以下の方法がございます。

  1. イモミキド(ベルセナクリーム)5%クリームの外用
  2. 外科的切除電気焼灼
  3. 液体窒素による凍結療法
  4. レーザー治療

イモミキドクリームは寝る前に1週間に3回、1日に1回、イボとその周辺に塗布し、6~10時間後に石鹸で洗い流します。最低でも2週間は塗布を続けます。塗布部が赤くなったり、ただれたりする皮膚反応が8%の人にみられ途中中断してしまうことがあります。
どの方法で治療しても30%以上の確率で再発します。
臨床的にはイボが消失してから3カ月以上再発しない場合を治癒といいます。
鑑別を要する疾患には以下のものがありますがどちらも良性疾患です。

男性 陰茎真珠様丘疹
女性 膣前庭乳頭腫

予防

女性に4価ワクチン(HPV6型、HPV11型HPV16型HPV18型)が承認されており、この4価ワクチンは子宮頸癌、尖圭コンジローマなどHPVに関連する病気を予防する効果があります。

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