About
肛門科とは
肛門科ではいぼ痔、切れ痔、痔瘻、肛門周囲膿瘍や肛門ヘルペス、尖圭コンジローマ、肛門周囲皮膚炎などの疾患を診断し治療を行います。痔は3人に1日が悩んでいるといわれているほど身近な疾患です。インターネットの普及で長時間パソコンの前に座り続けたり、デスクワークで座りっぱなしの方が多く、痔になる人が増えています。
痔は男性に多いというイメージがありますが実は女性にも多く恥ずかしさから受診していない”隠れ痔持ち”の方がいため、実際には明らかな男女差はありません。男女ともに最も多いのはいぼ痔で、痔ろうは男性に多く、切れ痔は女性に多くみられます。
おしりに何か症状がある場合、男女ともにクリニックを受診することは勇気が必要なことです。とくに女性の患者さんの中には肛門からの出血や痛みなどの症状があっても病院へ行くことを躊躇してしまい、悪化させてしまうことが少なくありません。また肛門科へ行くとすぐに切られると心配している方もいらっしゃると思いますが肛門の病気で受診された方の8~9割は薬による治療や食事、排便習慣の改善で治ります。
これから受診をお考えの方へabout
大事なのはひどくなる前にクリニックを受診することです。早いうちに受診してきちんと治療を受ければ治ることが多いのです。また痔からの出血だと思いこんでいたら実は大腸癌からの出血だったということもあります。恥ずかしがらずに早めに受診しましょう。当院は大腸肛門病専門医の資格を持つ女性医師が在籍しております。(診療時間によっていは男性医師の場合もございます。)安心して受診していただくため、患者さまの気持ちに寄り添い、プライバシーに配慮した診察を心がけております。
- 受付で症状について口頭でお伺いしたり、病名をお話しすることがありません
- 診察前にお伺いしたいことは問診票に記入していただきます。
- 当院ではすべての患者様を番号でお呼びしており、待合室や受付でお名前をお呼びすることはありません。
- 当院には消化器内科や内科、外科などの患者さまも通院されていますので、通院する姿を見られたり、知人にあったりしても肛門科を受診したことはわかりません。
- 必要最低限の範囲以外はタオルケットなどをお掛けした状態で診察します。
女性肛門外科について
痔は男性がなるもの、と思われている方が多いとおもいますが、痔のお悩みを抱えている女性はとても多いのです。
女性は妊娠・出産でおしりのトラブルになりやすく、ホルモンの影響で便秘になりやすいためお困りの女性の患者様が多いのです。当院は女性の医師が在籍しております。(診療時間によっていは男性医師の場合もございます。)
肛門、おしり周りで気になる症状をお持ちの方、お悩みの方はお気軽にご相談下さい。
女性の痔に多い原因cause
- 01便秘によるもの便秘と痔は密接な関係があります。便が硬くなり、肛門に負担がかかることが痔の原因になります。特に女性は男性に比べて便を我慢しがちですので便秘になりやすい傾向にあります。またダイエットなどで朝食を食べなかったり、偏食になることにより便秘になることもあります。
- 02冷え性によるもの女性はおしゃれのために薄着だったり、体の脂肪が厚く一度冷えたら温まりにくいなどの理由で冷え性になりやすいのです。体が冷えると肛門周囲の血流が悪くなることが痔の原因になります。
- 03妊娠・出産によるもの生理によるもの妊娠すると黄体ホルモンという女性ホルモンの分泌が盛んになり、このホルモンは腸の動きを抑制するため便秘がちになります。
もともとは便秘でなかった方でも妊娠中は便秘になりやすいのです。
また赤ちゃんの成長につれて大きくなった子宮が大腸を圧迫してさらに便秘がひどくなったり、静脈が圧迫されて骨盤や下半身の血流が悪くなってうっ血し痔の原因になります。また出産時には強くいきむため、肛門周囲の毛細血管がうっ血して痔核ができてしまう可能性があります。 出産後も母乳を作るために多くの水分が必要となるため、体内の水分が不足してしまい便秘になりやすくなります。 妊娠・出産を契機に痔が悪化して当院を受診する患者さまはたくさんいらっしゃいます。 - 04生理によるもの女性は生理前になると黄体ホルモンの影響で、体に水分をためるようになるため便が硬くなって便秘になりやすくなります。
検査・診断examination diagnosis
- Step.1問診
- 診察室で詳細な問診を行います
- Step.2診察
- 診察台に横向きで寝ていただき足を少し抱え込むような姿勢をおとりいただきます。
- Step.3診察
- タオルケットをおかけし、下着とズボンの場合にはズボンを少し下げていただきます。
- Step.4診察
- 診察ができるように少しだけタオルケットをめくって診察します。
- Step.5視診
- 肛門周囲を観察します。
- Step.6触診
- 痛みとめのゼリーを塗ってから肛門に指を入れて肛門と直腸の一部を触診します。
- Step.7肛門鏡検査
- 器械を挿入し肛門部や下部直腸の粘膜を観察します。
お声がけをしながら診察し、なるべく苦痛がないように配慮しながら行います。
S状結腸内視鏡検査について
S状結腸内視鏡検査は肛門からS状結腸までの部位を内視鏡を挿入して見る検査です。大腸ポリープやがんの80%がこの部位に発生し、前日や当日の食事の制限がなく、来院されて浣腸をするだけで検査ができるため、当院ではこの検査を行っております。
ただし浣腸しても排便が十分でないと観察できる部位が限れていたり、大腸の全部位を観察できる検査ではないことなどの欠点もあります。
肛門から出血があったにも関わらず、診察で肛門疾患がみられず原因がはっきりしない方などは肛門以外に大腸に出血の原因となる病気がないか確認するためにS状結腸内視鏡検査をお勧めしています。